2006年10月18日
自己責任時代の年金 〜 確定拠出年金とは ?
「確定拠出年金」この制度が導入され約5年が経ち、2006年7月末時点で加入者が200万人を突破しました。
日本の年金制度は一定の保険料を原則40年支払うことで定額の年金を受け取る国民年金と給料によって保険料や年金額が異なってくる厚生年金等があります。
さらにそれらの公的年金に上乗せするものとして、国民年金基金や企業年金、あるいは民間の個人年金等があります。
近年新しく導入された「確定拠出年金」は、加入者が自己責任のもとに運用商品を選択し、
掛金とその運用実績によって将来受け取る金額が決まっていく年金制度です。
従来の『確定給付年金』と呼ばれる年金制度は受け取る金額があらかじめ確定しているため、
超低金利が長く続いたことで多くの企業が自社の企業年金について予定通りの運用ができず積立不足に陥ったという背景から、
加入者が運用の責任を負う形の確定拠出年金が導入されることとなりました。
この制度は、企業に勤務している人が加入する「企業型」と個人事業主等が加入する「個人型」があり、
60歳以上の方や公務員 • 専業主婦は対象外です。
拠出された掛金は個人ごとに明確に区分されるため、離職 • 転職の際には自分の年金資産を移換できるというポータビリティの高さが特長になっています。
転職先に制度がない場合は、国民年金基金連合会の実施する個人型に年金資産を移換し、掛金の拠出と運用を続けていくことになります。
加入者が専業主婦になるなど制度に加入できなくなった場合は個人型へ移換した上で、以後の拠出はできませんが、
今まで拠出した分の運用指図をしていくことになります。
また、3年以下の加入期間であれば、脱退一時金を受け取ることも可能です。
掛金は、企業型は会社が毎月掛金を従業員に拠出することになっており、個人型は拠出限度額の範囲内で、
5,000円以上1,000円単位で任意に設定します。また、年1回は掛金額を変更することができます。
運用は、元本確保型商品を含む3つ以上の運用商品が提示されることになっていて、
その中から加入者が自由に商品や運用割合を選択することになります。
また、加入後の運用商品の変更は3ヵ月に1回以上の割合で可能となっています。
受け取りは、原則60歳になるときに年金か一時金かを選択して受け取っていくことになります。
確定拠出年金の大きなメリットの一つは税制優遇です。
掛金については、個人の拠出は所得控除となり、企業の拠出は損金として扱われることになっています。
また、運用時の運用益は非課税で課税は給付時まで繰り延べられるため、運用益すべてを再運用にまわすことができます。
受け取る際には課税されることになりますが、年金受け取りの場合は公的年金等控除が適用され、
一時金で受け取る場合は退職所得として課税されるため、退職所得控除が適用され有利になっています。
留意点としては、確定拠出年金を取り扱っている各運営管理機関により加入時や移換時、
運用中の手数料や取扱っている商品も異なっているので、個人型の場合にはどの運営管理機関を選択するのかも重要になっています。